安全教育

附属学校池田地区がこれまでに取り組んできた安全教育のカリキュラムと授業を紹介します。
右にあるメニューから学年や領域を選択してください。授業動画への(外部)リンクもあります。

(学校安全の手引きから)
附属池田小学校が安全教育を始めるうえで、多くの困難な課題を乗り越えなければならなかったことはあまり知られていないだろう。家庭科で包丁を使った調理実習を再開するのに3 年以上かかったし、図画工作科の授業で彫刻刀を使うこともためらわれた。事件から2 年間は、フラッシュバックを避けるために「鬼ごっこを禁止」していたくらいである。安全教育どころではなく、心身に傷を負った子供たちへの「心のケア」で手一杯であった。教師たちの心には、「子供たちを守れなかった人間が安全教育をしてもよいのか?」というためらいの気持ちさえあった。
本当の意味での安全教育は、事件で直接の被害を受けた子供たち(事件時1・2 年生)が卒業した平成19 年から始まった。平成21 年2 月23 日には教育課程特例校の指定を受け、全学年で週1時間、それまでに積み重ねてきた実践をもとに「安全科」の授業を始めることとなった。教科書もないなかで、安全の授業を毎週1 時間実施することは極めて難しいことだった。試行錯誤で行っているにも関わらず「附属池田小学校がしている安全の授業なら間違いはないだろう」と思われることへのプレッシャーもあった。
そんな状況のなか、平成23 年3 月11 日に東日本大震災が発生した。附属池田小学校の安全教育カリキュラムでは、あのような未曽有の大災害に全く対応できないことは誰の目にも明らかだった。